【技術士の定年戦略】給与再雇用で年金カットされる落とし穴と、個人事業主なら「年金満額+事業所得」を総取りできる理由

山

難関の技術士試験を突破し、長年現場で培ってきた豊富な知見とノウハウ。 「定年後もこの専門性を活かして収入を得たい」「生涯現役のエンジニアとして社会に貢献したい」と考える技術士の方は非常に多くいらっしゃいます。

しかし、ここで多くの方が直面するのが「働きながら給与をもらうと、せっかくの年金が削られてしまう」という在職老齢年金の壁です。

会社の再雇用制度で給料を下げられた上に、支給されるはずの年金までカットされてしまっては、せっかくのキャリアや働く意欲にブレーキがかかってしまいますよね。

この記事でわかること
・在職老齢年金で「年金が減額される人・されない人」の明確な違い
・なぜ定年前後の技術士の副業・複業は「個人事業主」が最も有利なのか
・技術士の専門知識を「事業所得」に変えるための実践的3ステップ
・ゼロから集客・商品化の仕組みを構築し、年金+副収入を手に入れる道筋
・手取り収入を最大化しながら、自らの看板で堂々と稼ぐための仕組みを論理的に解説します。

目次

働き続けると年金がカットされる?「在職老齢年金」の落とし穴

シニアエンジニアが再雇用や嘱託社員として勤務する場合、絶対に押さえておくべきなのが「在職老齢年金制度」です。

減額される基準は「月額65万円」(給与+厚生年金)

在職老齢年金制度では、「毎月の給料・賞与按分額(総報酬月額相当額)」と「老齢厚生年金(基本月額)」の合計が基準額(月額65万円)を超えると、超えた金額の2分の1が厚生年金から支給停止(減額)されます。

●減額対象: 老齢厚生年金(報酬比例部分)
●減額されない: 老齢基礎年金(1階部分の国民年金)

「給与を増やしても、その分厚生年金が削られて手取りの伸びが鈍る」という現象は、会社に雇用されて社会保険(厚生年金)に加入している限り避けられません。

結論:技術士の副業・独立は「個人事業主(事業所得)」が最強である理由

では、どうすれば年金を1円も減らさずに、技術者としての高い専門性を対価に変えられるのでしょうか?

答えは非常にシンプルです。「個人事業主」として、請負・業務委託契約による「事業所得」を得ることです。

事業所得は在職老齢年金の判定対象外

在職老齢年金の支給停止判定に使われるのは、あくまで厚生年金保険の被保険者として受け取る「給与」および「賞与」のみです。

個人事業主が得る売上や利益は「事業所得」であり、給与ではありません。 そのため、年間でどれだけ大きな売上や利益を出しても、老齢厚生年金・老齢基礎年金ともに1円もカットされず満額受給できます。

給与と事業所得の制度比較

給与収入と個人事業主(事業所得)の違いを整理すると、以下のようになります。

項目会社の給与・再雇用個人事業主(副業・独立)
契約形態雇用契約業務委託・請負契約
所得区分給与所得事業所得
年金の減額判定対象(月65万円超で停止)完全対象外(満額受給)
経費計上不可(給与所得控除のみ)業務に必要な支出を経費化可能
青色申告特別控除なし最大65万円の所得控除

注意点:法人化(役員報酬)と兼業時の扱い

個人事業主として活動する際、以下の2点だけは正しく認識しておきましょう。

・法人成り(会社設立)した場合:
社長1人の法人であっても厚生年金の適用事業所となります。自分に支払う「役員報酬」は給与扱いとなるため、在職老齢年金の判定対象に戻ってしまいます。年金を満額受給したい段階では、まずは個人事業主の形態が合理的です。

・会社勤めをしながら副業する場合:
本業の会社から出る給与分のみが65万円基準の判定対象となります。副業として個人事業主で得た利益がそこに合算されることはありません。

技術士の専門知識を「事業所得」に変える実践3ステップ

「個人事業主が有利なのは分かったが、具体的に技術士は何を商品にして売ればよいのか?」 疑問に思われる方も多いはずです。技術士の収益化は、以下の3ステップで組み立てます。

保有技術の棚卸しと「社外向け」への再定義

社内の業務報告書や図面作成のスキルを、そのまま社外に売ることはできません。社外のクライアント(中小企業、個人、後進エンジニア)が抱える課題を解決する形へと再定義します。

・中小企業の技術アドバイザー・技術顧問
・新規事業立ち上げにおける技術フィジビリティスタディ
・技術文書・仕様書の精査・作成代行
・後進の技術士受験指導・資格取得コーチング

ストック型メディア(ブログ・YouTube)による専門性の可視化

個人事業主として最も苦労するのは「営業・集客」です。足を使った飛び込み営業やテレアポは、シニア技術者には適していません。

Webサイト(WordPressブログ)やYouTubeチャンネルを通じ、自分の専門分野に関する有益な知見を発信します。これが24時間365日働く「Web上の名刺」となり、相見積もりの価格競争に巻き込まれない強力な信頼基盤になります。

デジタル商品・オンライン指導による「自前プラットフォーム」構築

受託開発や時間給のコンサルティングだけでなく、以下のような仕組みを組み合わせることで、労働時間に依存しない収益源が生まれます。

・PDF資料・オリジナル予想問題・解説テキストの直販
・オンライン会議(Zoom等)を活用した個別指導・メンター業務
・メールマガジン等を活用した自社講座の受講生募集

運営者の実体験:合格支援サイトから始まった「個人の収益化」

私自身、現役の技術士として活動しながら、技術士二次試験対策サイト「Yokosuba技術士受験講座」やYouTubeチャンネルをゼロから立ち上げ、長年運営してきました。

当初は「自分が培ってきた受験指導のノウハウを、後進のために役立てたい」という思いからスタートした取り組みでした。しかし、WordPressによる情報発信を軸に、教材の販売、Zoomを用いた模擬口頭試験、個別論文添削などを体系化したことで、会社に頼らない確固たる個人ビジネスへと成長しました。

技術士試験に合格できるエンジニアは、極めて高い「論理的思考力」「課題抽出・解決力」「文章表現力」を持っています。足りないのは専門知識ではなく、「それをどうやって商品化し、Webで見込み客に届け、対価をいただくか」というマーケティングと事業設計のノウハウだけなのです。

まとめ:年金を満額もらいながら、自らの看板で稼ぐステージへ

在職老齢年金制度の壁を越え、豊かなセカンドキャリアを築くための要点は以下の通りです。

・会社の給与で働き続けると、年金と合算して月65万円を超えた分がカットされる
・個人事業主の「事業所得」であれば、どれだけ稼いでも年金は一切減額されない
・技術士の論理的思考力と専門知識は、商品設計とWeb発信を組み合わせることで強力な事業になる

「定年後に再雇用で我慢しながら働く」以外の選択肢を、現役の今のうちから用意しておきませんか?

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この記事を書いた人

横浜すばる技術士事務所
代表:横浜すばる
技術士(建設部門ー施工計画、施工設備及び積算) (総合技術監理部門)

建設業界が不景気で人生に行き詰まっている頃、技術士という資格を知りました。
その時に「今からどん底の人生をひっくり返すには技術士を取得するしかない。」と思いました。
技術士を取得して給料の高い会社に転職する。
後進のために技術士受験対策講座を有料で開催すると決めました。
転職と副業のために技術士取得を目指しました。
2006年7月38歳の時でした。

その翌年から技術士の受験が始まりました。
2008年 技術士一次試験合格
2009年 技術士(建設部門)登録
2010年 技術士(総合技術監理部門)登録
一次試験から総合技術監理部門まで、全て1回で合格しました。
2009年にキャリアアップと給料アップのために転職をしました。
また並行してホームページを立ち上げ副業も開始しました。
思い描いた人生計画で大成功を納めました。

副業の年収は当初数十万円でしたが、3年目で100万円を超えるようになりました。
その後の年収は100〜200万円程度で安定して稼げるようになりました。
会社以外から年収で100万円以上稼げる状態を想像して下さい。
おそらく人生バラ色に輝くと思います。
そのノウハウを技術士副業講座でご指導させていただきます。
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